年齢別の正常血圧は?成人には年代別の基準表がない理由

成人の正常血圧に、50代や70代ごとの別の基準はありません。年齢は治療目標の考え方に関わりますが、高い値を正常へ読み替えるものではありません。

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成人の正常血圧には、40代、60代、80代といった年代別の別表はありません。ESC 2024は成人を同じ範囲で分類します。家庭平均では、収縮期135 mmHgまたは拡張期85 mmHgが高血圧の境界で、35歳でも75歳でも変わりません。年齢で変わるのは、集団でよく見られる値と、診断後に医師が設定する治療目標です。どちらも正常値の定義とは別です。

成人が照らし合わせる血圧の範囲

ESC 2024では、診察室の収縮期血圧が120 mmHg未満かつ拡張期血圧が70 mmHg未満の場合だけ非上昇です。収縮期が120から139 mmHgまたは拡張期が70から89 mmHgなら上昇、収縮期が140 mmHg以上または拡張期が90 mmHg以上なら高血圧の境界です。家庭平均では収縮期135 mmHgまたは拡張期85 mmHgが境界になります。この成人分類に年齢欄はありません。

米国心臓協会は、正常を120/80 mmHg未満とし、その上を血圧上昇、ステージ1、ステージ2などに分けます。区切り方はESCと違いますが、こちらにも年代別の列はありません。血圧範囲チェックに年齢入力がないのも同じ理由です。選んだ基準と、家庭か診察室かを確かめて使ってください。

分類、診断、治療目標は別のものです。1回の家庭血圧を、数日間の平均や診察室血圧と同じように扱うこともできません。

年齢別の血圧表がある理由

年齢が上がると平均収縮期血圧も上がりやすく、年代ごとの平均表を作れるからです。米国心臓協会は、加齢に伴って太い動脈が硬くなることを、収縮期血圧が上がる理由の一つに挙げています。

ただし、同年代でよくある値と、その人にとって健康な値は同じではありません。年齢別平均は「同年代の人に多い値」を示します。ガイドラインの範囲は「測った値をどう分類するか」を示します。前者だけで個人の目標を決めることはできません。

年齢が数値に関わる場面

年齢は、すでに高血圧と診断され治療を受けている人の目標を考える場面に関わります。ただし、国やガイドラインによって考え方が異なります。

日本高血圧学会のJSH2025は、年齢にかかわらず降圧目標を診察室で 130/80 mmHg未満、家庭で 125/75 mmHg未満としています。

英国の NICE NG136は80歳で治療目標を分けます。診察室では80歳未満が140/90 mmHg未満、80歳以上が150/90 mmHg未満です。家庭血圧または自由行動下血圧測定(ABPM)の日中平均では、それぞれ135/85と145/85 mmHg未満です。

これらは治療中の目標であり、年齢から正常血圧を逆算する表ではありません。自分の目標は医師と確認してください。

子どもには小児用の基準を使う

1歳から13歳未満では、米国小児科学会のガイドラインに基づき、年齢、身長、性別に応じたパーセンタイルで血圧を評価します。13歳からは固定された思春期の基準を使います。

これは小児用のパーセンタイル表を使う臨床評価です。成人向けの年代表や計算ツールで子どもの血圧を判断しないでください。

年齢表の代わりに自分の平均を見る

同じ条件で測った自分の家庭血圧を数日分そろえ、平均を確認します。NICEの英国の手順では、診察室の収縮期が140 mmHg以上または拡張期が90 mmHg以上で、自由行動下血圧測定(ABPM)の日中平均または家庭平均の収縮期が135 mmHg以上または拡張期が85 mmHg以上の場合に診断を確認します。誕生日ではなく、測定場面と平均が判断材料になります。

まず医療者から示された計画に従ってください。英国のNICE方式では、朝と夜に1分以上あけて2回ずつ、4日以上、できれば7日間測り、初日を除いて残りを平均します。血圧平均計算で計算でき、印刷できる血圧記録表には記入欄があります。血圧手帳のつけ方も測定をそろえる参考になります。

BP Diaryはカフで測った値、心拍数、時刻、メモをまとめ、選んだ期間の平均やレポートを表示できます。年齢だけで診断したり、個人の治療目標を決めたりするものではありません。

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