血圧は上と下のどちらが重要?両方を見る理由

血圧は上だけ、下だけで判断しません。どちらか一方が高ければ、その測定値は記録して評価する必要があります。

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血圧は、上の血圧と下の血圧の両方を見ます。上が高くて下が正常な 140/70 mmHg も、上が正常に見えて下が高い 128/92 mmHg も、片方が低いから問題なしとは言えません。医師は2つの値を別々に読み、繰り返し測った結果や体調と合わせて判断します。

上の血圧と下の血圧が表すもの

上の値は収縮期血圧です。心臓が収縮して血液を送り出すときに、血液が動脈の壁を押す圧力を表します。

下の値は拡張期血圧です。心臓が次の拍動に備えて広がっている間も、動脈内に残っている圧力を表します。米国心臓協会も、この2つをそれぞれ独立した値として説明しています。

同じ1回の測定でも、2つの値は必ずしも同じ方向には動きません。そのため、一方だけを見て判断することはできません。

片方だけ高くても記録が必要

血圧の区分は、収縮期と拡張期を別々に基準と照らして考えます。片方が高い区分に入れば、もう片方が低くても、その測定全体を正常とは扱いません。

血圧範囲チェックも2つの値を別々に判定します。表示されるのは選択した欧州または米国の基準による参考区分です。日本での診断や治療目標を決めるものではありません。

140/70 は大丈夫?

70 が正常に見えても、140 を無視することはできません。高い収縮期血圧と、比較的低い拡張期血圧が組み合わさる形は、年齢とともに見られやすくなります。米国心臓協会は、加齢に伴って太い動脈が硬くなることを、収縮期血圧が上がりやすい理由の一つに挙げています。

ただし、1回の 140/70 だけで高血圧と診断するわけではありません。日本の高血圧管理・治療ガイドライン2025は、国民全体の血圧管理から診療所での評価、二次性高血圧までを分けて扱っています。家庭血圧の記録を持参し、医療機関で評価を受けてください。

下の血圧だけ高い場合

拡張期血圧だけ高い状態もあります。欧州の ESC 2024 では、診察室の拡張期血圧が 90 mmHg 以上、または家庭血圧の平均が 85 mmHg 以上なら、高血圧の基準に達します。これは欧州の参考基準で、日本の診断基準ではありません。たとえば 128/92 mmHg は、128 だけを見て「正常」とは言えません。特に同じような値が続くなら、測定条件をそろえて記録し、医師に相談する材料にします。

日本の基準、ESC 2024の欧州基準、AHA/ACC の米国基準では区分や治療目標が同じではありません。異なる基準の数字を混ぜず、診療では担当医が示した基準を使いましょう。

医師が両方の数値を見る理由

医師は両方を確認します。米国心臓協会は、50歳を過ぎると収縮期血圧のほうが心疾患リスクをよく示すと説明しています。これはその年代で収縮期血圧が伝えるリスク情報が多いという意味で、どの年齢でも拡張期血圧を省いてよいという意味ではありません。

それでも診断は1行の記録では決まりません。英国の NICE NG136は、診察室での測定と家庭血圧平均または24時間自由行動下血圧測定(ABPM)の昼間平均を組み合わせます。これは英国の診療手順なので、日本では担当医の指示を優先してください。

家庭血圧には2つの値を残す

毎回、収縮期血圧、拡張期血圧、測定時刻、心拍数を記録します。最高値だけを追うのではなく、同じ条件で測った一連の値を見ることが大切です。血圧の平均値計算ツールは上と下を別々に平均し、血圧記録表には朝夕の記入欄があります。

予想外に高い値が出たら、落ち着いて座り、少なくとも1分あけて再測定し、両方を記録します。米国心臓協会も、1回の高値だけで慌てず、再測定するよう案内しています。

収縮期血圧が180 mmHgを超えるか、拡張期血圧が120 mmHgを超え、胸痛、息苦しさ、背中の痛み、しびれ、脱力、見え方の変化、話しにくさがある場合は、記録を続けるのではなく地域の救急サービスへ連絡してください。

医師に伝わる血圧記録の付け方も参考になります。BP Diaryでは、2つの血圧値、日時、心拍数、メモをまとめ、選んだ期間のレポートを作成できます。

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